もちますか?

患者さんと今後の方針等を話していると、よく聞くフレーズに「それはどれぐらい保ちますか?」というのがあります。お金を、場合によっては高額な金を払うのだからどれぐらい保つのか聞きたいのはよく解ります。しかし、どれぐらい保たせてくれるのかは、寧ろこちら側が聞きたい事なのです。まず、被せ物が割れたり壊れたりすることは大変稀な事です。保証期間内に壊れれば当然無償で修理します。でも壊れるのは大抵被せものじゃなくて被せられてる患者さんの歯の方なんですよね。詰め物の周囲が欠けてそこから二次齲蝕になる。差し歯が割れてポストごと取れて来る。歯周病で被せられてる歯自体が抜ける揺れる。そこまでは保証出来ないし、正直予想をするのも難しいことなのです。一説には神経を取ると歯の寿命は7年だそうです。ですから歯医者はなるべく神経を取らない様に気を使いながら治療をします。それでも上手くいかないこともあります。とにかく大きな虫歯を作らないよう、歯周病を悪化させないよう、プラークコントロールをして頂いて、是非一生その治療は保ちますと歯医者に言わせて欲しいものです。