安全なインプラントを入れるために

きょう患者さんにインプラントって危険なんじゃないですか?と聞かれました。答えは”いいえ”です。インプラントが危ないんじゃなくて、きちんと症例を選ばず、きちんとした精査が行われず、きちんとした計画が立てられず、きちんとした術式で行わないインプラントが危ないのです。

 

歯科のインプラントは厳密に言えばインプラントではありません。口の中という制約上完全に無菌の状態にはならないからです。医科で使うインプラントは生体の中に存在しますが、歯科は半分、体の外に露出しているのです。当然しっかりメンテナンスをしていただかないと感染してしまします。簡単に言えばインプラントも歯周病になるのです。ブラッシングが最重要ということです。

 

歯医者側から言えば、CT撮影による綿密な診査と計画。ブラッシング指導を徹底して長期安定が期待できる患者さんにのみ行う事。さらには計画通りに手術を行う正確なサージカルステントを使用することなどが今後必須になることでしょう。

 

以上の事が守られるならインプラントは患者さんに審美的機能的に福音をもたらす良い治療になるはずです。

 

繰り返しますがインプラントが危険なのではありません。羹に懲りて膾を吹く様な今のアンチインプラントの報道は気に入りません。