無痛治療

きょう治療していて、局所麻酔の注射を患者さんに打ったら「あれ?今、注射したの?」と患者さん。麻酔が痛く無いのでびっくりしたらしい。普通に表面麻酔してから注射しただけなんですが、痛いのが当たり前だと思っていたらしいです。

うちの歯科医院でも、痛み無く治療するために色々工夫をしています。まず表面麻酔をします(しない歯科医院もあるかも)注射針は極力細い物を使用します。いまは33Gという細い物を使ってます。麻酔薬はカプリという装置で体温程度に温めた物を使います。一気に圧をかけると痛みが増すので出来るだけゆっくり注入します(時にはワンドというコンピューター制御でゆっくり注入する装置も使います)針を刺すタイミングは呼吸を計って行います。極力見えるところの毛細血管を避けて刺入します。毛細血管に刺されば痛いからです。これだけ気を使って処置すればほぼ無痛で診療出来るのです。

しかしできる、としないは違うという問題があります。まず、麻酔をかけて治療する弊害があります。歯は感覚器でもあるので痛みで症状を確認する事ができるのです。せっかくの診断の材料の痛みを無くしてしまうのがもったいない場合もあるのです。さらに、今の日本の保険点数では歯科医は薄利多売を余儀なくされていて忙しい時には麻酔の時間すら惜しい時もあるのです。そこは総合的に判断して無痛を選択するかしないか決めているのです。

どうしても、痛いのは困るという患者さんはお申し出下さい。ご希望にお応えします。